2011年8月22日月曜日

カレーに醤油をかけてた頃


突然だが、皆さんはカレーに何をかけていましたか?醤油?ソース?それともケチャップ?

いったい何を言っている?という御仁がほとんどかも知れないがちゃんと答えを持っている方も少なくないはず。そう、その昔、我々はカレーに何かをかけていた。特に年配の方は、ジャブジャブかけてグルグルかき混ぜて食うのがたまらんのだ、という通が少なくない。でも、今そんなことをするのは変わり者の部類だろう。だいいちオジサンには塩分の取りすぎになりかねないし。

しかしなぜ、昔は醤油などかけていたのだろう。いろいろ調べたところ、昔のカレー、戦前のカレーのルーはわりと味が薄かったらしい。さらにスパイスの辛さに日本人が慣れていなかったため、醤油で中和していたということもあったようだ。

醤油かソースかについては目玉焼きと同様、かつては大論争があったはずだが、おおむね東日本は醤油、西日本はソースという傾向が強かったようだ。

結局カレーの味の変化から、論争は結論を得る前に自然消滅してしまったわけだが、はて、いつ頃我々はカレーに醤油をかけなくなったのだろう。

私の記憶では、16年前に名古屋で初めて食べたCoCo壱番屋のテーブルには醤油の瓶が置いてあった。ソースもあったが、これは基本的にカツカレー用。確か当時はココイチ専用醤油みたいな触れ込みで店の名物に仕立てていた。わたしも、7辛以上を注文したときはひとかけしていた。その後、1回使い切りサイズの袋入りのものがしばらく置かれるようになって、いつしかそれも姿を消した。今はもうない。推測するに、21世紀に入った前後には消えたように思える。つまり、カレーに醤油文化は20世紀とともに終焉を迎えたと結論づけられよう。

今では私もカレーに特に何もかけない(強いてかければトビからスパイスくらい)。でが何かかけなくては気が済まない本能が、いまだに気持ちの奥底でうずく瞬間を感じたりする。幼少期の刷り込みはそう簡単にぬぐい去れないのだろう。

そこで思った。昭和レトロにあこがれる需要を満たす狙いとして、少し味薄めの「醤油かけカレー」を商品化、もしくはお店のメニューに加えてはどうだろうか。子供には何のことやらかも知れないが、40代以上の大人には必ず琴線に響くはずだ。↓こんなものも実際出ているらしいし。

0 件のコメント:

コメントを投稿