2011年8月8日月曜日

節電の夏、涼を求めて街をさまよう


一昨日あたりからまた、わが浅草界隈も夏らしい暑さが戻ってきた。寝苦しかったり歩くのもつらかったり、煩わしさも戻ってきた一方で、この時期にこうでないのはおさまりがつかないと、私などは思ったりする。

で、節電の夏である。イマドキ、“いつもと違う”っぽさを確かめるにはコンビニに限る。まず目に付くのはアイス売り場。午後2時頃にはガリガリ君はすでに品薄。発売されて間もない梨味はすでに工場在庫も尽きたとか。1本62円の冷たいもので身体の中から冷やそうというのが、最も手軽な対処法というワケだ。

次いで品薄になっているのが炭酸飲料。なぜか三ツ矢サイダーなど透明なものから減りが早くなっているのが面白い。色の濃いコーラよりも、視点から来る清涼感にまずは引き寄せられるということなのか。とはいっても、コーラが売れてないわけでもない。通り端の自販機も、炭酸飲料を中心に売り切れのランプが付いているものが目立つ。自販機を消して節電に努めよなどとほざいたのはどこの誰だか知らないが、日本の文化において自販機は何においても生命線であることを赤いランプが如実に示している。

そんな暑い土曜日の午後のこと。小腹を満たそうと浅草六区のマクドナルドでチキンフィレオとコカコーラゼロを注文した。すると、通常真っ先に出てくるはずの飲み物の方がなかなか出てこない。店員が言った。「コーラのシロップが切れてしまいました。急いで補充しますのでその間こちらの爽健美茶でおつなぎください」。

爽健美茶の分、特をしてしまったと言えなくもないがコーラが一時品切れになるほど、需要が逼迫していることに驚いた。いまマクドナルドでは炭酸飲料100円セールをやっているそうなのでそのためもあろうが、シュワシュワ感にこれほど暑気払い需要があるとは、改めて驚かされる思いだった。

もう一つ、節電の夏の街の変化で気が付くのが、飲食店の席に必ずといっていいほど置いてあるうちわだ。冷房を弱めていることに対する免罪ということなのだろう。街角でうちわを配る光景も例年になく多いようで、このところ帰宅してカバンを開けると数枚はいっていることも珍しくない。これだけ大量にうちわが出回れば何らかの変化もあろうと思ったら、案の定、うちわの骨を作るメーカーが逼迫状態なのだそうだ。

どういうわけか骨の生産はほとんどが国内なのだという。これも意外だった。アジア周辺も含め、外国にはうちわ文化はないのだろうか。西遊記にはバショウ扇なんてのが出てきていたが。






0 件のコメント:

コメントを投稿